とおるです。
最近『人それぞれ』という言葉をSNSを含め、あちこちで聞きますよね。
「生き方は人それぞれだよね〜」
「答えなんてないよ、人それぞれ」
これらの言葉を聞いてイラッとしましたか?
どうやらイラッとする人が多いみたいです。
この記事では、『人それぞれ』という言葉・考え方が嫌いな人が多い理由を詳しく解説します。
そもそもなぜ『人それぞれ』という言葉が流行るのか?
簡単にいうと「人々の価値観が多様化したから」です。
昔の日本はある程度、同一の価値観でした。
みんな一斉にヨーイドンで、順位を競いあっていたと思います。
例えば、”偏差値の高い有名大学を出て、大企業に就職する”という最善解がありましたよね。
高度経済成長期では、その期待されているレールに乗って上手くいった人は、成功者と言えます。
しかし、現代の価値観は違います。
必ずしも、上記の成功者を一概に成功者と呼べなくなっています。
終身雇用はなくなり、大企業の倒産も相次いでいます。
逆に、いわゆる社会からドロップアウトし、YouTuberとして大成功する若者もいますよね。
「この道が絶対に正しい!この考え方で行動していれば間違いない!」
という誰もが肯定する価値観はなくなっています。
そこで、現代人(主に若い層)が言うのが「人それぞれ」という言葉です。
「唯一正しいことなんか何もないし、価値観なんて人それぞれですわぁ〜」
最近は、こんなニュアンスの言葉を頻繁に耳にするわけなんですね。
ただ、『人それぞれ』にアレルギー反応を起こす人が多いようです。
次になぜ『人それぞれ』に嫌悪感を抱く人がいるのかを次に見ていきましょう。
『人それぞれ』という言葉が嫌いな人が多い3つの理由
『人それぞれ』が嫌いな人が多い理由を徹底的に調べた結果、大きく分けて以下の3つです。
- 思考停止して逃げているだけだから
- 他人に興味がないから
- 詭弁だから
順に解説していきます。
①思考停止して逃げているだけだから
『人それぞれ』は「考えるのをやめてしまって逃げているだけだから嫌い」という意見です。
「あなたがしていることは、先生も親も悲しむよ」
「いやぁ〜、人それぞれでしょう」
こんな風に言われたことに対して考えずに、逃げの口実として使われるパターンが多いのでしょう。
便利な言葉なだけに、問われたことに対してうまーくかわすことができてしまいます。
②他人に興味がないから
次に『人それぞれ』という言葉が嫌いなのは、他人に興味がないからという理由を解説します。
これについては、先日見た記事から少し引用します。
若い人は「人それぞれ」という言葉が好きです。誰かが何かを言ったりやったりしたことに対して「人それぞれだからね」という処理の仕方をする。これは他人の意見や多様性を尊重しているようでいて「私は関わりません」と言っているのに非常に近い。議論してもらっても「人それぞれだから」で終わってしまって意見が深まらない。
出典:『日本の若者が深い友人関係を築けなくなった「決定的理由」』
「人それぞれ」=「私は関わりません」となる考え方が私にはありませんでした。
この記事を見てとてもカルチャーショックを受けましたね。
確かに現代の若者が言う『人それぞれ』には、浅薄な感じがあるかもしれません。
③詭弁だから
これは理由①②と似ていますが、『人それぞれ』は詭弁だから嫌いという理由についてです。
ちなみに、詭弁とは次のような意味です。
主に説得を目的として、命題の証明の際に、実際には誤っている論理展開が用いられている推論。誤っていることを正しいと思わせるように仕向けた議論
出典:Wikipedia
人から何か主張されたときに、お互いの意見がかなり違うから、すぐに『人それぞれだから』と片付けてしまうことってありますよね。
例えばSNSで、ある人が「私はAをすれば必ずあなたの生活は豊かになって、世界も明るくなります」と言ったとしてます。
その意見に対して「Aはテクニック重視であって本質的ではありません」と返すはいいでしょう。
そうではなく、「そんなこと言っても、結局人それぞれですから!」と返すのはどうでしょうか。
これはどんな議論にも使えるし万能のようですが、実際は詭弁です。
何でもかんでも都合の良いタイミングで、『人それぞれ』を使うのはやめた方がいいですね。
『人それぞれ』という言葉について私の見解
ここまで『人それぞれ』という言葉が嫌いな人が多い理由を解説していきました。
私は、『人それぞれ』という言葉自体は間違っていないと思います。
多様化した社会、そして、それぞれの人生。
ほんとに生き方・考え方は、『人それぞれ』だし『みんな違ってみんないい』んです。
ただ、先ほども説明したように、思考停止して何でもかんでも詭弁のように『人それぞれ』を多用するのは間違っています。
その間違いをしてしまうのは、もはや自分の人生を生きていない人です。
人それぞれ生きているんだから、自分の”それ”を語ればいいんです。
「私はこう思う!あなたはどう思う?」
「私の場合はこう思います!」
とお互いの意見を主張した上で、『人それぞれ』を使うのはまぁいいんじゃないでしょうか。
相手の意見に対して、こちらの意見を言わずにすぐ『人それぞれ』を使ってしまうとダメですね。
「あの人は人の話を聞かない」
「あの人は自分の意見がない」
と思われてしまいますから。
まとめ
この記事では『人それぞれ』という言葉・考え方が嫌いな人が多い理由を詳しく解説しました。
『人それぞれ』という言葉・考え方が嫌いな人が多い理由は3つありましたね。
- 思考停止して逃げているだけだから
- 他人に興味がないから
- 詭弁だから
また、私の見解もお伝えしましたね。
『人それぞれ』という言葉を使う状況とタイミングによって、この言葉は良くも悪くもなります。
人と対話をするときは必ず、人それぞれという前にまずは自分の意見を述べましょう。
自分の意見を言った後で『人それぞれ』を使うのは、思考停止でも逃げでもないのではないでしょうか。
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